2018.09.27

月に一度のスクーリング。

 

建築病理学を礎とした【住宅医】として認定されるため
約1年間勉強しております。

 

9月度は シロアリと腐朽菌 が主たる講義の内容でした。

 

シロアリ。

今まで何度となく、既存住宅のリノベーション相談やリフォームの依頼が
あった際に目にしてきた問題。

 

木材(柱や梁の構造材)に小さな孔や線状の孔。繊維がボロボロになっていれば
「あぁー。シロアリにやられてますね~。」なんぞと言っていたこと。

 

目から鱗が落ちるとはよく言ったもので、今までの発言が間違っていたと
この講義で反省ひとしきりでした。

 

日本に生息するシロアリは約20種類あり、その中でも4種のシロアリが
木材をイワシてる。

蟻道(ギドウ)を作って家に侵入するシロアリもいれば、
飛んでくるシロアリいて。

 

縦横無尽に木を食べちゃったものはシロアリでなく、カミキリムシであったり。
小さな孔があいてるものは、これまたシロアリでなく、シバンムシであったり。

とにかく学習。面白いほど頭の中に入ってきます。

 

続いて、木材の繊維方向に朽ちているものは褐色腐朽菌で。
繊維方向と直角に朽ちているものは白色腐朽菌で。

これまたシロアリ被害でなく、腐朽菌(ふきゅうきん)被害。

@いわゆるひとつの菌です

 

変わって、住宅評論家の南雄三氏の住宅資産ガイダンス。

日本の木造住宅は減価償却が約20年(22年)で資産価値がゼロとなる社会。
@実際は35年ローンの借り入れするので税制上は20以降は数パーセントの資産価値あります。

35年返済の住宅ローンを借りていれば、タダになった家に住んでローンだけ払い続けている状態です。

@いわゆる純負債

かたや、アメリカやヨーロッパ。
新築で建てた後、どんどん資産価値があがり、80年~100年以上の住宅でも
上昇します。
ローンの残高より常に家の価値の方が上にあって、その差は純資産となります。

この差。

いわゆる、大手ハウスメーカーやパワービルダー。工務店で
家を建ててしまう社会だとこの先100年経っても
日本の住宅資産価値は変わらない。。。

このねじれた日本の社会構造基盤を変えるために、
建築家が建築(住宅)という文化を再構築するという
アクションを起こすことが重要だと再認識しました。

曇天の空だけれども澄み切って対岸の門司が見える関門海峡。

建てた後で資産価値が上昇する建築(住宅)。

もやもやしてた頭が少しクリアに。

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