本物を肌で感じる

建築を設計すること。建築を考えることの中で目指すタイトルが二つありまして
一つ目が日本建築学会賞。もうひとつが建築のノーベル賞といわれるプリツカー賞です。

 

ノーベル賞が朝刊を賑わす秋。

今年、一番輝いていたのはアインシュタインが100年前に予言した「最後の宿題」と云われる重力波を
世界で初めて観測した「物理学賞」です。

 

最後の宿題。。宿題。。。 そうだった。クライアントからの宿題がたくさんある。
う~む。 たまには構想5年。製作期間3年とか映画の監督みたく言ってみたいと。 と。 思います。

 

このところ毎週末が曇天模様の空。ひろしまたてものがたりツアーに行ってきました。

前日の天気予報は雨。「いや。きっと大丈夫。だって晴れ男だから。」
この科学的にも、物理学的にもな~んにも根拠を持たないフレームを胸に刻み寝た金曜の夜。
目が覚めて好天。 わたくし「持ってます☆」から。

 

アーキウォーク広島の方のご案内のもと、まずは始めに訪れた谷口吉生氏設計の【広島市中工場】です。
ペデストリアンデッキのアプローチからガツンと見えるこれぞ THE 谷口吉生 の作品。
 フレーミングのエントランス動線が海まで抜けるキャンティレバー正面ファサードはこちら。道路まで直線です。

では「なぜ直線なのか?」

この時点で解った方。かなりの建築マニアです。

 

続いて大高正人氏が設計した【市営基町高層アパート】です。

住戸のプランもさることながら雁行した住棟。
その住棟のバッファには集会所から理髪店、そして喫茶店などなど。

ショッピングセンターがあります。
そのショッピングセンターのボイドでキャッチボールする少年 @なんだか懐かしい光景

そして広島市街地を散策し、初見となる三分一博氏設計(リノベーション)の【おりづるタワー】です。

上階の展望室から折った思い思いの折り鶴を投下する。

想いが堆積する。多層レイヤーとなった想い。


展望室から望む 広島グリーンアリーナ

よく見ると屋根がパックリ割れてます。

ちょんまげ2本。
そして丹下健三氏設計の【ピースセンター】です。

最後に【中工場】で確認した直線の解答。

【基町アパート】から【ピースセンター】、【中工場】へと1本の軸線が通ってまして

その名も“ 丹下ライン ”と呼びます。 @建築が好きなひと

丹下の意を酌み、雁行配置した住棟配置で丹下ラインを通した大高正人。

弟子であった谷口吉生も丹下と大高の意を酌み、海まで丹下ラインを通しました。。。

平和を願う心と壮大なランドスケープ。

実際に肌で感じること。

心が震えました。

 

終わりに。

広島グリーンアリーナの2本のちょんまげ。

これも丹下ラインを避けたようです☆

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