意識するということ

シトシトと降る雨。
梅雨に入ること天気予報は日々変わる。

雨って好きなんです。
窓ガラスに映る水滴。水たまりに浮かぶ波紋。全てを洗い流してくれるところ。
ポツリポツリ。パラパラ。ポタポタ。
オノマトペの世界に酔興する。

そんな事を考えていると、傘についての興味深い話をテレビで放送していました。
日本は雨を嫌い、濡れることが不快なので傘を多用するが、
外国は雨が降っても傘をささないという文化らしい。
雨は天からの恵みであり、濡れることが不快でないとの思想。

とはいえ、でもいったいどうするのか。
統計を取ると10%が傘をさし20%がレインコートを着る。
では、残りの過半数の70%はどうするのかというと
  “ 雨宿りをする ”

この雨宿りをするという行為。
なんだか忘却のかなたに置いてきたことのように感じる。

今月号の到知の“ 生きる力 ”に特集されていた青年と老師の話。

「私には仏心とやらが全く理解できません」という青年に対し
老師は云う
「わしにはお前さんが、一生は一回しかないことを意識して生きているとは思えん。」
「一生は一回しかないというのに、どういう命題を持って生きていくのか。」と

問答は続く。
「人生にはわかっているものが二つある。生と死だ。」と。
「その生と死を結ぶ一回をどう生きるか。こんな大切がことを分からんままに生きていいと思うか」と。

続いて云う。
「古人は一生一道、使命に燃えて生きろと言った。使命とは、お前さんは一体何に命を使っているのか」と。

うむうむと唸っていると南 直哉の“ 老師と少年 ”が頭をよぎった。
月夜に照らされた森を抜け、老師の庵へとたどり着き九夜にわたる問答。
夜は長い。もう一度読み返してみよう。。。

二度とない人生をどう生きるのか。
そこに生きる力は湧いてくる。

                          - お知らせ -
     山口建築士という会誌に昨年結成し活動しております建築ユニット“ イエール ”について
                    紹介ページを掲載していただきました。
               今年は活動の場を拡げて、更なる飛躍をして参ります。
                    暖かく見守っていただければ幸せます。

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