2019.05.14

ひとりでできること。
ひとりではできないこと。

 

意匠設計はひとりでできるけれど
構造設計(構造計算)は他にたよらなければならない。

 

設計と夢はひとりで描けるけれど
施工と夢の具現化はひとりではできない。

 

ひとりでできないことを、他に協力を仰ぐことを
どう進めてゆくのか。

 

「言葉にできる」は武器になる。という本にこんなフレーズがありました。

 

人を「動かす」ことはできない。
「動きたくなる」空気をつくる。

 

この「動きたくなる空気」

 

言葉が意見(意思)を伝える道具であるならば、まず、意見(意思)を育てる必要がある。

 

考えていることを。思っている感情を。感じた情熱を言葉にすること。

 

「思ったことを言葉にしなきゃ、相手には伝わらないよ」と
ある人は言いました。

 

こと。建築も同じ。
設計も同じ。

 

東京建築探訪も最終章。
その4の巻。

 

練馬区石神井公園近くに建つ、石神井アパートメント。

設計者はSANAA(妹島和世+西沢立衛)。

閑静な住宅街に建つ、8戸の集合住宅です。
長屋形式の各棟の屋根やスラブ(床)を水平、垂直にズラシて配置することによる 各戸が内部と外部と溶け合う。採光と通風が均一に得られる、そんな集合住宅です。

 

従来のアパートメントに見られる画一化した共用エントランスと異なり
直接、住戸へとアプローチします。

 

軽やかに浮かんだ屋根からは高い開放性と内外部のシームレスな
繋がりがファサードからも垣間見れます。

雁行配置した住戸群は航空写真でも確認できます。

宅地開発した密集した街区のなかで、高く開放的に都内の住宅地という
街並みにうまく馴染み、かつ顕在化してます。

 

 

練馬区から文京区まで約1時間。
東京カテドラル聖マリア聖堂です。 @カトリック東京カテドラル関口教会

約50年前に建築されたとは思えないドラステッイックなデザインで
今も色あせることなく訪れた人々を魅了し続けます。

 

鐘塔は聖堂と同じHPシェル構造で約62mの高さです。

 

一見、平らに見える4つの面が双物曲面をしながら
空に向かって伸びています。

緩やかにカーブを描く8枚のHPシェルのコンクリートの壁が
内部意匠にも現れます。

内部には柱がなく、エッジの効いた壁は40mの荘厳な大空間を作り出しています。

 

 

上空(航空写真)から見るとカトリックが象徴とする十字架。

短いようで長かった。
そして時間を十分に使った東京建築探訪の旅。

最後に記念に一枚。

 

本物に触れると鳥肌が立つ。

 

建築エネルギー充電完了です☆

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