ひとりでできること。
ひとりではできないこと。
意匠設計はひとりでできるけれど
構造設計(構造計算)は他にたよらなければならない。
設計と夢はひとりで描けるけれど
施工と夢の具現化はひとりではできない。
ひとりでできないことを、他に協力を仰ぐことを
どう進めてゆくのか。
「言葉にできる」は武器になる。という本にこんなフレーズがありました。
人を「動かす」ことはできない。
「動きたくなる」空気をつくる。
この「動きたくなる空気」
言葉が意見(意思)を伝える道具であるならば、まず、意見(意思)を育てる必要がある。
考えていることを。思っている感情を。感じた情熱を言葉にすること。
「思ったことを言葉にしなきゃ、相手には伝わらないよ」と
ある人は言いました。
こと。建築も同じ。
設計も同じ。
東京建築探訪も最終章。
その4の巻。
練馬区石神井公園近くに建つ、石神井アパートメント。
設計者はSANAA(妹島和世+西沢立衛)。
閑静な住宅街に建つ、8戸の集合住宅です。
長屋形式の各棟の屋根やスラブ(床)を水平、垂直にズラシて配置することによる 各戸が内部と外部と溶け合う。採光と通風が均一に得られる、そんな集合住宅です。
従来のアパートメントに見られる画一化した共用エントランスと異なり
直接、住戸へとアプローチします。
軽やかに浮かんだ屋根からは高い開放性と内外部のシームレスな
繋がりがファサードからも垣間見れます。
雁行配置した住戸群は航空写真でも確認できます。
宅地開発した密集した街区のなかで、高く開放的に都内の住宅地という
街並みにうまく馴染み、かつ顕在化してます。
練馬区から文京区まで約1時間。
東京カテドラル聖マリア聖堂です。 @カトリック東京カテドラル関口教会
約50年前に建築されたとは思えないドラステッイックなデザインで
今も色あせることなく訪れた人々を魅了し続けます。
鐘塔は聖堂と同じHPシェル構造で約62mの高さです。
一見、平らに見える4つの面が双物曲面をしながら
空に向かって伸びています。
緩やかにカーブを描く8枚のHPシェルのコンクリートの壁が
内部意匠にも現れます。
内部には柱がなく、エッジの効いた壁は40mの荘厳な大空間を作り出しています。
上空(航空写真)から見るとカトリックが象徴とする十字架。
短いようで長かった。
そして時間を十分に使った東京建築探訪の旅。
最後に記念に一枚。
本物に触れると鳥肌が立つ。
建築エネルギー充電完了です☆