暖かな風が吹く週末の土曜日。
山口県建築士会女性部研修会in防府に参加しました。
10年ぶり?に訪れた防府天満宮。
防府天満宮の宮司さんが一級建築士資格を持っており、その宮司自らが案内してくれる
というなんと素晴らしい研修会(建物探訪)である。
まずは納骨堂。
第一納骨堂と第二納骨堂の2つに分かれておりファサード(建物外観)はまるで古墳を彷彿とさせます。
「魂は永遠に不滅とするもの」とする日本人が古来大切にしてきた信仰を表現したコンセプト。
中に入るとドーム状の天井から柔らかな光が差し込み、礼拝者を温かく包み込む。
学生の頃に建物探訪したパンテオンを思い出す。そんな瞬間。
共に建物を傾斜地に埋没させ、方位軸を導線へと昇華させた第二納骨堂。
こちらは2建て。
その2階からアプローチし、1階へと誘う建築手法。
それぞれテクスチャーの異なるPC(プレキャストコンクリート)のドームが
表情を変え、陰影を変え、そして敬う心を変えると感じます。
建設に至った経緯に設計者の意図、そして自らの神道について熱く語る宮司に
建築家にとって感無量であると感じ、そうなりたいと強く思ったそんなひと時でした。
建物概要
第一納骨堂
構造規模:鉄筋コンクリート造平屋建て
施設内容:神道家納骨壇116家(基)
第二納骨堂
構造規模:鉄筋コンクリート造2階建て
設計
種村強建築設計