電話を掛けることがなかなか難しい。
考え事をしていて電話が鳴ると、その瞬間に思考の糸がプッツリと切れることが多々ある。
電話に出て、ひとしきり会話し、戻ろうかと思うとそれはまるで別人のようにそれまで何を考えていたのかを忘れてしまうのである。
では逆に、電話は相手の都合で掛けてくるから自分の都合で出ないようにしてみるとそれはそれで掛かってきたことすら忘れており、再度掛かってきたときに「しまった」と思い相手に謝るさまは、これは私だけなのであろうかと自問自答する。
ビジネスに於いて、用件は電話でなくメールで済ますことがマナーであると聞いたことがある。
電話とは自分の都合で相手の時間を拘束するからであり
メールであれば自分の都合で開封し、返信することが出来るというものだ。
生来せっかちな性格である私にとって、用件があればすぐに電話をかけることは
相手の時間を奪っているのではないか、と考えるけれど
メールを送って返信が一日2日もなければ、はて相手は見たのだろうかと思い
確認の電話を掛けることは、かくの如くまた自分のことしか考えていないと思い
自責の念に苛まれるのである。
とあるラーメン屋さんのチェーン店が出来たと知人から教えられ
「旨いのか?」と聞くと、「チャーハンは美味しくないけれど、ラーメンは美味しい」と言われた。
早速食べに行ってみると、ラーメンは美味しくないけれどチャーハンは美味しかった。
人の感じ方はそれぞれである。
実におもしろい。