2020.01.29

建築について考えるの巻。

 

この「の巻」を、忍者ハットリくんのように「の、まっき」と声に出してみる。
するとどうでしょう。
昭和な風味と哀愁漂うセピア色の風景が目に浮かんでくる。

 

 

昨年に続き来週、工業高校建築学科の生徒への課外授業を行うため
「建築とは何か」を整理してみると、改めて思考の整理ができる。

 

 

アルヴァル・アールト/「モノを人間的にする」
建築の目的は物質の世界を人間の生活と調和させることである。
建築を人間的にするということは、より良い建築を意味し、そして単なる技術的なものより、はるかに大きな機能主義を意味する。

 

 

ジークフリート・ギーディオン/「空間・時間・建築」
建築は、あらゆる種類の外的諸条件によって生み出されているかもしれないが
ひとたび出現してしまうと、それ自身の性質や継続する生命を持った一個の有機体を構成するのである。

 

これをどう読み解くのか。

 

 

建築は作品ではなく、社会的容器「内は自分のもの、外は皆のもの」である。

建築デザインすることは単に意匠上行為でなく、
人々にとってよりホスピタリティーある人間的なモノに昇華させる社会的行為である。

 

 

 

これを高校生が理解できるのか?
むむむ。

 

いや、理解できなくても想いは分かってくれるであろう。 きっと。。。

 

 

そんなことを考えながら大阪へ。
遠景の「梅田スカイビル」

見上げた近景。

 

 

空中庭園へと向かう空中エスカレーター。

この梅田スカイビルを設計した建築家 原広司は「空中庭園を設計するなかで円形の孔の デザインが最も中心的な課題であった」と振り返り、次のように語っています。

 

 

「ガラス面をすり鉢状にした理由は、屋上から見た時に空に囲まれた自分自身が
ガラス面に映りこむからであり、その風景が現代の【空中庭園】としてふさわしいと 考えたからである。」

 

「空中庭園の孔が円形の中自然と呼応関係というだけでなく、そこから宇宙線が
飛び立ったその痕跡だ、といったイメージを強く抱いた。」

ガラスに映る自分自身との対峙。

 

 

1/250のレゴ。

欲しい。
久しぶりの物欲。

愛くるしい。。。

 

 

 

夕方。
陽が落ちる前に見たかった「大阪府警庁舎」へ。

大阪城公園の西側に建つその建築は、共生の思想(歴史と未来の共生、自然と建築の共生 部分と全体の共生、人生とハイテクの共生)をテーマに、大阪城を意識した建築です。

 

 

石材を使用し、大阪城を連想させる基壇部と三層構成のファサード。

 

 

弧を描くダイナミックなカーテンウォールは大味になりそうな
デザインを上手くまとめるデザイン役割を果たしていると感じた。

 

 

 

「飛びさっと宇宙船」と「共生する警察署」

あなたならどのような姿を想像しますか?

Calender

2020年1月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
PAGE TOP