古典落語の「道具屋」。
弥太郎(上方では喜六)のお笑い話ですが、この話の中で登場する道具屋が売る
品物の一つ「鯉の滝登り」の掛け軸。
川を遡ってきた鯉が滝に出会うと、激流に立ち向かって跳ね、滝の上にあがろうとする。
その困難に立ち向かう勇ましい姿は古くから縁起のよい絵柄とされています。
ところ変わって中国。
黄河上流にある山門峡は船ですら難渋する黄河最大の難所だが、しかし鯉だけはのぼれた。
そして、のぼった鯉は神通力を獲得し、やがて龍に変身するという伝説がその峡谷を「龍門」と呼ぶ
ようになったそうな。
そんな5月の節句に青空を舞う鯉のぼり。
久しぶりに家族が揃った昼食に子供達がすくすくと成長して立派に龍門を登れる願いを込めた時間です。
さてと。
たまには散歩なんてものに行きたくなったと。鯨が見たくなったと久しぶりに母校の裏山にこれまた登りました。
見上げるでっかいクジラ。
数年前から閉口したクジラですが、歯形の窓から望む関門海峡は格別でした。
振り返って串崎城跡。
眼下には母校のプールスタンド。
また振り返って鯨と関門海峡。
そして海へと小さな足が駆けおりてゆく休日でした。